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③ アーユルヴェーダが教えてくれる人と自然のつながり
アーユルヴェーダの治療で使用される物はすべて自然のもの。
目の回りに土手を作りオイル(ギー)を入れる目の治療や、カティバスティと呼ばれる腰に土手を作ってそこにセサミオイルなどを入れる腰の治療。
土手は小麦粉を水でこねて作られる。
これはけっこう時間がかかるし慣れないとオイルがこぼれてきてしまう。
ふと私は筒状の何かを作ってそれを用いれば もっと効率的にこぼれてくることもなくいいんじゃないかと思ったが、友人が 「自然のものじゃないからね」と言っていた。
そうなのです、アーユルヴェーダで使用されるものはすべて自然のものなのです。
浄化療法の浣腸で用いられるオイルも2時間かけて作られる。
そして出来立てのオイルを体内に入れていく。
とっても時間のかかることですが、これこそがアーユルヴェーダの治療がすばらしく効果的である理由です。
アーユルヴェーダは人間も自然の一部という考えです。
人間や生物それぞれの中に宇宙があると言われます。小宇宙。
そしてこの小宇宙はいわゆる宇宙、 大宇宙の縮図であると考えます。
それだけ言われても???って思われる方に、今回は人間が小宇宙と呼ばれる所以をお伝えしたいと思います。
この世界は、空・風・火・水・土の5つの元素でできていると言われています。
陰陽五行の五行にあたるものです。
地球という空間があり、そこに風があり、空には太陽という火の元素の象徴があり、川や海、雨といった水があり、大地という土元素があります。
この5つの元素は実は私たちの身体の中にも存在します。土元素はこの肉体、見えるもの触れられるものすべてはこの土元素 で出来ています。
身体の70%は水分でできていますが、血液やリンパ液や体の潤い、涙や汗も、水元素です。
では、火元素は?
体温や食物消化に使用され るのに用いられる消化の火、外部からの情報を脳で処理する知性の火。
風元素 は、動きを司っています。
風元素があるから、心臓が動いています。生きるのに欠かせない呼吸もこの元素の役割です。
そして空元素。細胞一つ一つが動くための空間。血管を血液が動くための空間。空間があることで、そこにさまざまな臓器が存在しています。
5つの元素の働きを感じて
このように、人間の肉体にも5つの元素が存在していること、なんとなくお 分かり頂けましたか?
この5つの元素は私たちの身体にもあり、生きとし生け るすべての生き物にも存在します。
動物も植物も生命あるもの、すべて。
地球を含むこの宇宙すべてです。
この世にあるすべては5元素で成り立ち、アーユ ルヴェーダはサーンキヤ哲学がベースになっていますが、5000年も前か ら、5つの元素をベースにして健康の維持増進、病気の治療に役立ててきました。
アーユルヴェーダ独自の考え方、ドーシャ理論にある、ヴァータ・ピッタ ・カパ。
もうおなじみになりつつありますが、このヴァータ・ピッタ・カパも 五つの元素から成り立っています。
ヴァータは空と風の元素から成り立ち、 「動き」という働きをします。
ピッタは火と水の元素から成り立ち、「変換」 という働きをし、カパは水と土の元素から成り立ち、「結合」という働きを担 っています。
我々の身近にある、自然界に存在する5つの元素の働きを感じてみて下さい。
だんだんと自分にある5大元素の働きが感じられるようになり、そしてヴ ァータ・ピッタ・カパの働きもわかってくるかもしれません。
そして、私たちと自然は切っても切り離せない、私たちと地球、太陽、宇宙も切っても切り離せないことに気づき、自分の身体と同じように、自然や生きとし生ける全ての生命、そして地球がどれほどかけがえのない物で、大切な物であるかが感じられると思います。
(momoyo先生コラムより抜粋)